【Apple Search Ads 活用事例 vol.2 】インストール転換率100%!? スクウェア・エニックスの最先端の事前登録手法に迫る

【Apple Search Ads 活用事例  vol.2 】インストール転換率100%!? スクウェア・エニックスの最先端の事前登録手法に迫る

株式会社スクウェア・エニックス/株式会社サイバーエージェント

2018年夏から日本でも提供されている「Apple Search Ads(以下、ASA)」は、App Storeの検索結果の最上部に表示される検索連動広告で、効率的にユーザーを獲得できるAppleの広告メニューです。APP BRAINでは、このASAを活用して課題を解決し、高い成果に繋がったアプリディベロッパーを取材。


今回は昨年11月に『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争』をリリースした株式会社スクウェア・エニックス。現在、ゲーム領域においてApple Search Adsを利用した事前登録が増えてきているなか、インストール転換率に着目し大胆な予算配分を実施。集客をアプリストアへ集中させた戦略とASAでの成果について、スクウェア・エニックス能登様と、運用をバックアップしたサイバーエージェント内藤様にお話を伺いました。

TOP_2020appbrain_SECA03

左:スクウェア・エニックス 能登 貴之 様(第四開発事業本部 ディビジョン(プロモーション))

 右:サイバーエージェント 内藤 兵磨様(インターネット広告事業本部)

 

iconWAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争(以下、『幻影戦争』)

スクウェア・エニックスとgumi Inc.が共同開発し、2019年11月リリースされた全世界4000万ダウンロードの『 FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 』シリーズの最新作。2020年2月28日時点で1,000万ダウンロードを突破している。【iOS/Android
公式サイト:https://www.jp.square-enix.com/WOTV/

© 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Co-Developed by gumi Inc. LOGO ILLUSTRATION: © 2018 YOSHITAKA AMANO IMAGE ILLUSTRATION: ISAMU KAMIKOKURYO

インストール転換率を重視し、全体予算の約8割を各アプリストアでの事前登録に投入

―従来の事前登録はどのような手法でしたか?

能登さん:一般的な事前登録サイトを中心にメールアドレス登録や公式SNSのフォローによるものですね、今回の『幻影戦争』でも実施していました。

―事前予約でアプリストアに集中しようと判断した背景を教えてください。

能登さん:今までの事前登録ですと、ユーザーが登録完了してもアプリをダウンロードしてもらえないと意味がなく、本当に重要となる「インストール」まで転換しているのか分からない点がずっと課題でした。

我々にとって重要なのは登録数もですが、やはり転換率ですので、最も効果が見込めるアプリストアを選ぶのは必然でした。どこで事前登録しても行き着く先はアプリストアですから。その考えのもと、今回のメニューを組み、比較的早い段階から広告予算の約8割をアプリストアに振り切る想定で計画しました。「アプリストアにおいて集中的に人を集める」ことを軸とし、iOSでの集客ではASAをメインに活用しました。

2020appbrain_SECA01

―インストール地点に最も近い地点とはいえ、非常に思い切った配分ですね。

能登さん:Appleさんからも珍しい事例だと聞きました。ASAで事前登録したユーザーがどれほど継続して遊んでくれるかは未知数でしたが、『幻影戦争』なら大丈夫だろう、という自信がありました。これでユーザーのLTVやROASが検証できれば、我々としても今後の獲得戦略にも活かせますから。

 課題と目標 『幻影戦争』

 ■ASAにおけるLTVやROAS、予約単価の検証が不十分

 ■転換率が100%に近いアプリストア事前登録でのユーザー獲得

熱量の高いユーザーを獲得するために徹底したキーワード選定

―事前登録を開始したのはいつ頃からですか?

能登さん:各種媒体やSNSでの事前登録は、2019年6月から開始していました。事前予約の期間は長すぎても短すぎても人が集まらないので、当初の開発スケジュールをベースに2~3ヶ月を想定していたのですが、アプリストアでの事前予約はプラットフォームによって始められる時期が異なるので、ASAを始められたのはリリース1ヶ月前の10月からです。

内藤さん:本来であれば両OS同時に開始できるのが理想ですが、ASAに関しては期間に左右されることなく転換率はほぼ100%ですから、リリースが多少伸びたとしても早めに導入した方が良いかなと思っています。

今回の場合はASA開始時点で既にAndroidユーザーをある程度集客できていたので、リリースを迎える1ヶ月間はASAに集中しラストスパートをかけるような形になりました。

―具体的な戦略について教えてください。

能登さん:転換率に徹底的にこだわり、キーワードの選定とリリースに向けたユーザーの盛り上がりを意識した運用にしたく、知見を豊富にもっているサイバーエージェントさんへお願いしました。序盤はコアユーザー向けに展開し、リリースが近づいたタイミングでライトユーザーへ一気に拡大していくプランにおいて必要となる有効なキーワードをご提案いただきました。

広いワードにすると当然数は獲れると思うのですが、ライトユーザーの場合はリリースまでの期間が長ければ長いほどゲームへの意欲が失われる傾向にあるため、戦略として初期は熱量の高い、濃いユーザーを確保することを最優先に実行しました。

―ライトユーザーを意識しての施策はどのタイミングから開始しましたか?

能登さん:リリース1週間前です。この時点であればユーザーの意欲も高まった状態なので、広いくくりで「ゲーム」を軸にキーワードを増やしジャンルの異なるタイトルで検索したユーザーにも届くよう、予算配分も含め計画的に進めました。

data_ffbe_seca_appbrain

―サイバーエージェントさんから見て、こうした戦略はASAにおいて一般的なのでしょうか

内藤さん:ここまで戦略的に進められるケースは珍しいですね。タイトルの特徴をふまえて計画してきたスクウェア・エニックスさんだからこそ、こうした判断ができたのだと感じています。

2020appbrain_SECA02

本作が「ファイナルファンタジー」シリーズの中でもタクティカルRPGというジャンルに分類されることを踏まえつつ、ゲームが好きなユーザーの中でも本作に強い興味をもつ層にアプローチしたいというオーダーを受け、初期は競合タイトルや「ファイナルファンタジー」シリーズと親和性が高いキーワードを中心に選定しました。

App Storeで『幻影戦争』を検索するようなユーザーはもちろんですが、「ファイナルファンタジー」シリーズというブランドに長年親しんでいるファンや、RPGやパズルゲームなど競合アプリを楽しんでいるユーザーへのリーチを最優先として、キーワード選定を行いました。ASAには「検索マッチ」というApp Sroreでユーザーが検索した内容をもとにキーワードを検証する機能がありますのでツールを利用して精度の高い調査が可能です。

能登さん:リリース直前にキーワードを広げて面を取りにいった動きは、数字的にも良かったので手応えを感じています。

 課題と目標 『幻影戦争』

 ■キーワード分析に代理店の情報力を活用

 ■ゲームリリースのタイミングに合わせたキーワード選定

ASAで獲得したユーザーは質が高い、その実態が明らかに

―ASA経由で獲得したユーザーはいかがでしたか。

能登さん:オーガニックと比較しても、ASA経由でのユーザーは7日間継続率が1.5倍近く高い結果でした。

―ちなみに、今回KPIはどのように設定していましたか?

内藤さん:ASAの予約注文配信では獲得数を見ながら運用することができないので、疑似CVRという考え方で測定しました。過去の弊社実績から見ると、アプリやキーワードによって差がありますが、広告のタップから実際の登録完了への転換率は30~50%ほどでしたので、それに基づいて目標タップ単価を設定しました。

能登さん:こうしたデータに基づくシミュレーションができるのは、経験豊富なサイバーエージェントさんだからこそでしたね。実際、ASA運用はインハウスでも可能でしたが、ここまで高い数値を出せたのはサイバーエージェントさんにサポートいただいたお陰です。

 課題と目標 『幻影戦争』

 ■オーガニックと比較してもASAが高い継続率を達成

App Storeの事前登録が当たり前になってほしい

―今回の施策は大きな収穫になったのではないでしょうか?

内藤さん:そうですね、予算の大部分をアプリストアでの集客に投入するのは初の試みだったので良い事例が作れたと思います。実をいうと、スクウェア・エニックスさんのように有名IPをもつ会社は事前登録メディアを使って広く浅く狙っていくのがセオリーだと思っていたのですが、高リーチにつながったことを考えると、ASA導入は間違ってなかったと実感できました。

能登さん:限られた予算をアプリストアに振り切って投資したケースは少ないそうですが、実は私自身、そんなに特別なことを行ったとは感じておりません。振り切ることへの恐さはありましたが、転換率にこだわるならアプリストアを活用するのが最善策であると以前より把握していたからです。今回の施策でその考えが間違っていなかったことをきちんと証明することができました。

―最後に、ASAについて思うこと、今後に期待することをお聞かせください。

内藤さん:世の中的にApp Storeで事前登録するのが当たり前になってほしいです。ゲーム業界に携わっている人からすると既に当たり前になっているかもしれないですが、一般ユーザーにはまだ浸透していないように感じますね。

人々のなかで当たり前になっていないから、企業も挑戦できないのはあると思います。App Storeの申請には時間を要しますので、そこもハードルが高いと感じられる要因かもしれません。ですが、今回のように徐々に事例は増えてきています。これを機にASAを導入することがどんなに効率の良いことなのかを知り、勇気を持って一歩を踏み出してもらえれば嬉しいです。

能登さん:ASAはiOSユーザーにとって一番インストールに近い場所にある広告です。『幻影戦争』が良い結果に結びついたのは、この優位性を効果的に活用できたからこそ。投資に対する最大効果を求めるなら、アプリストアで集客することが近道ではないでしょうか。

 

ー本日はありがとうございました

関連記事

IDFA問題のためにメディアがやるべきこと

IDFA問題のためにメディアがやるべきこと

2020年9月にリリースされたiOS14。様々なアップデートの中で、アプリビジネス従事者にもっとも大きな衝撃を与えたのが...(続きを読む

2020年11月23日
アプリマーケティング, コラム
SKAdNetwork対応のためにアプリ事業者がやるべきこと

SKAdNetwork対応のためにアプリ事業者がやるべきこと

2020年9月にリリースされたiOS14。様々なアップデートの中で、アプリビジネス従事者にもっとも大きな衝撃を与えたのが...(続きを読む

2020年11月20日
アプリマーケティング, コラム
IDFA問題で変わるアプリマーケティングと今後の予測

IDFA問題で変わるアプリマーケティングと今後の予測

2020年6月にアップルが発表したIDFAのオプトイン化は、従来のモバイル広告の在り方に大きな影響を与えると言われ、今後...(続きを読む

2020年10月05日
アプリマーケティング, コラム

サイト内検索

アプリマーケティングでお困りの際にはぜひお気軽にご相談ください

お電話でのお問い合わせ(無料)

03-6409-6805
受付時間:平日 10:00~18:30

フォームでのお問い合わせ