Adjust、Gunosy、サムザップがアドフラウド対策について語る「MOBILE INSIGHTS」レポート

Adjust、Gunosy、サムザップがアドフラウド対策について語る「MOBILE INSIGHTS」レポート

アプリ計測用ツールを提供するAdjustは、2019年1月30日、トップアプリマーケターと語るマーケティングセミナー「MOBILE INSIGHTS」を開催。情報キュレーションアプリ『グノシー』を運営するGunosyプロモーションチームの石渡貴大氏(株式会社Gunosy )とスマホゲーム『戦国炎舞 -KIZNA-』などを運用する窪田和順氏(株式会社サムザップ)の2名をゲストに迎え、アドフラウドへの取り組みと事例について語られた。

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日本で起きているアドフラウドの手法とAdjustのアドフラウド防止策

セミナーの最初にAdjustの今村友美 氏から、最新のアドフラウドの手法とAdjustにおける防止策について解説。

現在Adjustで計測されているインストールにおける約20%が不正によるもので、これは2年前と比較すると約5倍。年々手口も巧妙化し今後も不正は更に増えてくるだろう。Adjustのフラウド防止機能が検出する被害額は全世界で1日あたり約2.2億円とかなり大きいが、アドフラウドが影響を及ぼすのは予算だけでなく、オーガーニックユーザーが不正を働く媒体に紐づけられることによる奪い取り、キャンペーン成果の正確性の欠如等さまざまな場面に悪影響が出てくると注意を呼びかけた。

また、2018年に検出したフラウドタイプの割合や業種別の発生率を紹介し、各不正の手口について説明。(詳しくは Adjustによる「モバイル広告不正の完全ガイド」を参照)

参考記事:モバイル広告の不正発生率は2017年の2倍に。アプリ計測プラットフォームAdjustによる最新レポート&ガイドブック発表(APP BRAIN)

Adjustのアドフラウド防止機能は、「フィルタリング機能」で不正インストールと検出された場合、媒体側にポストバックを飛ばさない仕様になっているので自動的に不正による費用の発生を抑えられると同時に、正確でクリーンなデータが保持できるメリットがある。その他、モバイル業界から不正を失くすために不正防止連合(CAAF)を結成。30社近い媒体が加盟し、モバイル広告ネットワークと広告主にとって透明な環境を作り出すべく日々活動していると報告した。

 

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▲今村友美 氏(adjust 株式会社)

トップマーケターが語る、アドフラウドへの取り組みと事例

パネルセッションではMCの佐々直紀 氏より、早い段階からアドフラウドに取り組んでいる企業としてゲストスピーカーの2名を紹介。Gunosyの石渡氏とサムザップの窪田氏に、不正インストールに対する率直な印象を聞いたところ、両者とも「(アドフラウドは)実際かなりあるだろう」と回答した。

アドフラウド対策前の状況と、対策しようとしたきっかけ

石渡氏(株式会社Gunosy ):アドフラウド対策は2017年の5月頃からはじめました。始めたきっかけとしては当時UAC・Facebookなど大きな媒体は既にやっている状況で、次にCPI系のネットワークを増やしていたんですが、Adjustで取得したデータと自社ログを突き合わせて見ていて「これはおかしいな」と思うことがあったからですね。7日後の継続率を指標として見ていた際、獲得したユーザーが7日目までは普通に継続しているのに8日目に突然居なくなるなど、普通に考えたらあり得ないような動きをするネットワークがあって。

窪田氏(株式会社サムザップ):『戦国炎舞』とは別のタイトルにて、CPIのメニューで約40%くらいアドフラウドだったことがあり、それをきっかけに会社全体として取組むようになりました。

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▲石渡貴大 氏(メディア事業本部メディア運営推進部プロモーションチーム マネージャー )

アドフラウド対策後の変化について

石渡氏(株式会社Gunosy ):ログを見て自分達の被害規模がだいたい見えたところで、Adjustさんの「フラウド防止機能」を導入するか社内で検討したのと、それに並行して過去に配信されてしまった分の返金交渉を行いました。海外系の媒体の場合は時間もかかるし、なかなか大変でしたね。「フラウド防止機能」を入れたことによって、返金交渉の業務自体をいだいぶ減らすことができたのは良かったです。

関連記事:月間最高約3万件の不正インストールを検出、Adjust・グノシーによるアドフラウド防止機能導入事例を発表

窪田氏(株式会社サムザップ):グループ含め全体として2パターン動きがあります。フラウドが多く発生している媒体に関しては完全に蓋をしてしまう、部分的に不正が見られたものに関してはデータと確認したうえで返金交渉を行っています。ゲームの場合は重要なKPIがROASになるので、ゲーム毎に目標CPIを設定するという考えではなく、各媒体のLTVを出してそのLTVから各媒体に対する許容のCPIを決めています。そもそもROASを元に媒体を絞っているのでアドフラウドが多い媒体は必然的に絞られてきますね。

 

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▲窪田和順 氏(株式会社サムザップ プロダクトマーケティング室 プロダクトDiv)

どのような不正が多かったか

石渡氏(株式会社Gunosy ):フラウド防止機能を導入した初期は「クリックインジェクション(※)」が最も多かったです。当時はこんな手法があると知らなかったので衝撃的でしたね。最近だと「クリックインジェクション」に代わって「SDKスプーフィング」が増えてきているなと感じます。

窪田氏(株式会社サムザップ):海外の案件を例に出すと、ほぼ「クリックインジェクション」だったケースがありましたね。

※「クリックインジェクション」とは

クリックスパムの一種で、Android搭載端末のみにおいて起こる不正。ユーザーの端末に不正を行うアプリが入り込んでしまっている場合、新しいアプリをインストールしたことが不正アプリによって検知され、不正なクリックが生成され、インストールの成果が不正業者の媒体に奪い取られてしまう。

※「SDKスプーフィング」とは

不正業者がユーザーの携帯電話端末の識別IDを不正に使い、架空のアプリインストール情報を計測事業者のサーバーに送る行為で、2017年より急速に拡大し、日本でも2018年後半から事象として目立つようになった。

Adjust佐々氏曰くグローバルではスプーフィング、日本だとクリックインジェクションが最も多いとのこと。スプーフィングの傾向としてよくあるのは、突然オーガニックのインストールが増え始めるケース(不正業者に狙われている予兆である可能性が高い)。これに対し、Adjustでは「SDKシグニチャー」という不正防止ツールをすべてのお客様へ無償で提供しているのでぜひ参考にしてほしい。

 

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▲佐々直紀 氏(adjust 株式会社 カントリーマネージャー)

不正が発生したネットワークへの対応方法

石渡氏(株式会社Gunosy ):Adjustのフラウド判定基準にかからなくても当社基準で成果と評価しないものについては、基本的には請求対象外にできるかどうか交渉ですね。Adjustでいうとキャンペーン、Adグループの階層を見るとメディアIDが返ってきてることが多いと思うので、IDベースで「この媒体怪しいですよね?」という話をしています。

窪田氏(株式会社サムザップ):自社のBIツールとAdjustの結果を見せて、返金交渉を行っています。

「返金交渉で満額戻ってくるのか?」という問いに対し石渡氏は、正確なログデータがないとおそらく100%の返金は難しいだろうと回答。Adjust佐々氏は、ネットワークにインストールの成果が飛んだ時点で請求に乗ってきてしまうだけに、未然にアドフラウドを防ぐ為に対策を行う重要性を改めて語った。

アドフラウドについて今後どのように対応していくか

石渡氏(株式会社Gunosy ):広告主として不正業者に対してお金を払わない、その姿勢を一社一社が意識していくことが大切だと感じています。社内で「なぜ不正防止ツールの導入コストをうちで持つ必要があるんだっけ?」という話にもなったことがあるんですが、警察がいても警備会社を使うように、自社は自社できちんと対策をしなきゃいけないと思っています。これから対策を考えている方は、まず自分たちのログデータを見て、防止ツールの導入が必要かどうかを検討したらよいのではないでしょうか。

窪田氏(株式会社サムザップ):プロデューサーやマーケターの目線としては、アプリをどう伸ばしていくかが重要になってくると思うので、獲得したユーザーの質やLTV、ROAS、継続率などを追うことが一番重要。アドフラウドに関してAdjustの不正防止機能を活用して自動的に排除していきたいと考えています。

 

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年々手口が巧妙化し不正による被害額も拡大しているが、まだまだ業界内でも不正に対する正しい知識の共有や理解ができていない状況。ゲストスピーカーの2名のコメントに加えてAdjust佐々氏は最後に、イベント参加者をはじめ業界全体で不正業者が不正をやりにくい環境を作っていきたいと語った。

 

 

 

 

Adjust株式会社 会社概要
Adjustは、モバイル計測およびアドフラウド防止の業界リーダーです。Adjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており、グローバルで最も使用されています。また、クラウドサービスを使用せず、自社のサーバーからサービスを提供する、業界でも特別な存在となっています。

透明性の高いオープンソースのSDKや、長期間のデータの保存が可能なこと、取得できるデータの多様性と正確性、さらにアドフラウドをリアルタイムで除外する機能などがAdjustの強みとなっています。
Adjustは、Facebook、Twitter、Google、LINE、Snap、WeChatの正式マーケティングパートナーになっており、国内外の主要広告ネットワークパートナーとも連携済みです。楽天、リクルート、グリー、ディー・エヌ・エー、メルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーを始め、マイクロソフト、Zynga、Spotifyといったグローバルブランドを含む25,000以上のアプリで、パフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションが導入されています。


2018年12月、Adjust はマルチキャンペーン管理プラットフォーム「Acquired.io」を買収しました。また、2019年1月にサイバーセキュリティならび人工知能の開発を専門とした「Unbotify」を買収しました。これらの買収は、広告主のマーケティング活動を一元化して最高級の製品を構築するという、 Adjust の企業目標への取り組みの一部として実現されました。
2012年に独・ベルリンで設立されたAdjustは東京、ベルリン、サンフランシスコ、ニューヨーク、パリ、北京、上海、テルアビブ、ソウル、シンガポール、ムンバイ、サンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています。日本ではアプリ計測プラットフォームとして最大のシェアを占めています。東京オフィスは2014年11月に最高売上責任者(CRO)のショーン・ボナムにより設立され、カントリーマネージャーの佐々 直紀を筆頭に、現在22名以上の営業・カスタマーサポート・マーケティング担当者が日本市場で徹底したサポートを提供しています。
Target Partners、Capnamic Ventures、Iris Capital、and Active Venture Partners等のベンチャーキャピタルから資金を調達しています。

公式ホームページ:https://www.adjust.com/ja
公式Facebook:https://www.facebook.com/adjustJapan/

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